木造では250m~300mmに対して、
重量鉄骨造では、1200mm~1600mmと
5倍以上深くなります。
- 基礎の深さ
250mm~300mm
- 基礎の深さ
1200mm~1600mm
地盤の状況によって
もっと深い場合もあります
木造ではD10~13mmに対して、
重量鉄骨造では、D10~22mmと太さが違い、
鉄筋の使用量も5倍以上になります。
木造ではH=685mm幅120mmに対して、
重量鉄骨造では、H=1350mm幅350mmと
大きさが違います。
当然、コンクリート使用量も違います。
鉄骨造では、基礎の大きさ・強度が木造に比べて大きいため地震に強く、躯体(骨組み)との接合も柱一本に対してアンカーボルト30mmを8本使用して(木造では16mm1本)いるため、地震の被害も少ないと思われます。
- 木造基礎完成写真
(ベタ基礎)
GL+400mm(地中に285mm)
幅120mm
- 木造基礎完成写真(ベタ基礎)
土間コンクリート 厚さ 120mm
- 重量鉄骨造基礎完成写真
(柱ポスト)
1200mm x 1200mm
H=1350mm - 重量鉄骨造基礎完成写真
(柱ポスト・地中梁)
地中梁 H=700mm 幅300mm
木造は120mm角に対して、
鉄骨造は250mm角の、
5倍以上の大きさになります。
木造ではD10~13mmに対して、
重量鉄骨造では、D10~22mmと太さが違い、
鉄筋の使用量も5倍以上になります。
- 柱
120mmx120mm
梁
360mmx120mm
~135mmx120mm
- 柱
250mmx250mmx12
梁
H-400x200x8x13
~H-200x100x5.5x8
引張り・圧縮・曲げとも10倍以上鉄の方が大きく、
木材は天然の材料を加工しているため、
工業生産により作られる鋼材に比べて
強度にばらつきがあります。
木造と鉄骨の躯体(骨組み)を比べると、材料の強度から10倍以上違います。
そのため、木造では柱の本数が多くなり、3m~4mの間隔に入れ、ピン接合であるため、壁に筋交いを配置しなければなりません。
鉄骨造はラーメン構造であるため、柱間隔を6m~12m(それ以上も可能)にでき、壁筋交いも必要ないため、大空間を実現できます。
また、柱の本数が少なく、壁筋交いがないため、生活環境の変化によるリフォームにも対応しやすくなります。
木造と鉄骨造では、基礎・躯体(骨組み)とも大きさが倍以上違うことが分かります。
また材料自体の強さ(材料強度)も10倍以上違うことが分かると思います。
木造は、在来工法といい、昔から作られてきた工法ということで、2階建て(その他条件による)以下の建物は、構造計算の必要はありません。
しかし鉄骨造は、2階建ての建物は構造計算をし、提出しなければなりません。木造が安全ではないということではなく、鉄骨造がさらに安全だと考えられると思います。
建物耐用年数も、木造は22年に対して鉄骨造は47年です。(減価償却資産の耐用年数等に関する省令による)耐用年数も鉄骨造は倍以上です。(軽量鉄骨造は27~34年)
エコのことを考えても鉄骨はリサイクルすることができ、木は産業廃棄物として焼却します。
平面のプランにおいても、木造は柱・壁筋交いの規制により、大空間を作ること・壁一面の開口など構造的に難しいですが、鉄骨造は可能です。
また、建築後数十年経ってからの生活環境の変化によるリフォームを考えても、木造では、内壁の撤去等は柱をなくすことができず、自由にプランを変更することは難しいのですが、鉄骨造では、内壁は構造体ではないため、撤去・移動も可能であり、自由にリフォームができます。
例えば、夫婦2人+子供の間は、1階の一部を車庫にして、老後子供との二世帯の生活になる時に1階の車庫を部屋にするなどできます。
鉄骨造のいいところばかりですが、デメリットはやはりコストの問題です。基礎・躯体が大きいということは、当然コストがかかります。また、前述のとおり鋼材は世界経済の影響を受けやすく、最近は鉄鉱石の高騰により、金額が上昇しています。
固定資産税も木造より高額です。(耐用年数が長いので)但し、火災保険料は見直されて、鉄骨造が木造の半額くらいになりました。保険会社も火災に対して鉄骨造の方が火災が少ないと認めているということだと思います。
つまり、木造と鉄骨造では、鉄骨造の方がコストがかかります。自社の建築工事の経験から、坪単価で10万くらい上昇するでしょう。(あくまでも目安です)しかし、建物の強さや耐久性・火災の危険性も優れており、建築後の生活環境の変化への対応、リサイクル等さまざまなことにおいて上回っていると思います。
住宅など新築をお考えであれば、一度鉄骨造をお考えになることをオススメいたします。ご予算の許す限り…